Androidアプリの開発を検討しているのであれば、オフショア開発は選択肢として検討されることが多いでしょう。Androidアプリの開発工程として、設計から開発以外にも動作テストやGoogle Playへのリリース作業などがあり、これらの作業も含めると、ただアプリが開発できる知識を持っているだけのスタッフだけでは不十分です。
しかし、ひととおりリリースに必要な人員をそろえるためには、日本では人件費が非常に高くなってしまい、コストが大きくなってしまいます。このコストを抑える解決方法として考えられるのが、海外に委託するオフショア開発です。
Androidアプリの開発工程は簡単ではない
自社の公式アプリとしてAndroidやiPhoneなどのアプリ開発をしようと思っても、その工程は非常に多く複雑です。ただAndroidアプリを開発できるスキルがあればいいというだけではありません。Androidアプリの開発の流れとしては以下のとおりです。
1.Androidアプリをどんな目的で使用するのか考える
自社のサービス提供であったり、ミニゲームにするなど、プラスアルファの要素も含めてどのような内容にするかを検討します。ここまでは開発スキルがないスタッフでも対応は可能です。
2.Androidの設計をする
目的のサービス内容を踏まえて、どんな機能をもったアプリにするのかを具体的に決めます。この段階も開発スキルがないスタッフだけでも考えることは可能ですが、実際にアプリ開発のスキルをもった人がいるほうが、より具体的な設計をすることが可能です。
3.Androidアプリの開発
決められたアプリの仕様に沿って、必要なグラフィックやUIを個別に作り、最終的にそれをまとめるという流れで開発をします。
ここは当然アプリ開発の知識をもった人がいないと進めることができません。
4.動作テスト
実際に作ったアプリが要望通りに動くか、何度もテストを実施します。1回のテストで何も問題がなく動くということはほとんどありません。必ず完成したアプリのシステムには何かしらのエラーが発生していると考えるべきです。この作業もアプリ開発の知識をもった人がいたほうが、エラーを見つけやすいです。
5.リリース
実際にGoogle playなどでアプリを提供できるようにするには、その申請からリリースまで一連の作業が必要です。実際に完成したからといって、すぐに一般の人に公開できるわけではありません。この作業をスムーズに行うためには、開発知識をもっているだけではなく実際にリリース作業の経験がある人が必要です。
Androidアプリは開発費用がかかる
このようにAndroidのアプリ開発からリリースまでの間には、実際に開発をしてリリースをした経験をもつ人が必要です。また、アクセス集中に伴うサーバーダウンなども考えられるため、リリース後の安定なサービス提供なども考えると、自社でアプリ開発の経験があるという人を集めればよいというのではなく、開発からリリース作業までを安心して任せることのできる企業に委託をする必要があります。
自社でアプリ開発のメンバーをそろえるのではなく別企業に外注をするとなると、費用はかなり大きくなってしまいます。アプリの内容によっても開発費用は大きく変わりますが、一般的にAndroidアプリの開発を検討した場合、多くの人にサービスを提供するという観点から考えると同時にiPhoneアプリの開発も進めなければいけません。
こうした両方のプラットフォームで開発を依頼すると費用は大きくかかり、アプリ内で決済システムや個人情報の登録を必要とするデータベースを使わなかった場合でも平均的には600万円近くのアプリ開発費用がかかります。
さらに位置情報機能を利用したり個人情報の登録を伴うデータを必要とするアプリにするならば、より多くの費用がかかり、内容によっては1,000万近くの費用が必要とされるケースもあります。
どんな企業でも、当たり前のようにAndroidやiPhoneのアプリを提供していますが、今までアプリを開発してこなかった企業が提供するのは簡単ではありません。
Androidアプリをオフショア開発で委託する
androidアプリをできるだけ費用をかけずに開発する方法として、オフショア開発をするという手段があります。オフショア開発とは海外の企業に発注、もしくは自社の子会社の拠点を海外に設置し、現地の人をスタッフとして雇用するという方法です。
日本と雇用形態や条件などが異なることから人件費を抑えることが可能で、かつ人件費が少ないために多くのスタッフを雇用することが可能です。
日本ではIT開発エンジニアが少ないとされています。そのため雇用をするにも人件費を多く出さないと開発をするための充分な人員をそろえることが難しいです。実は日本の企業で海外へ発注をおこなっているのは約7割近くというデータもあります。それほど日本でのアプリ開発というのは海外に頼っているという実態があるのです。
オフショア開発をするにあたり、国が異なることから仕事に対する習慣や決まりごとなどが日本とは違い、それに伴い生じるデメリットもいくつかあるということを注意しなければいけません。
ただ、しっかりと準備をしていればアプリケーションの設計から依頼をすることが可能です。そのため自社でアプリに詳しいスタッフを大人数用意しなくても開発を依頼することができます。
通常は自社で総合的な開発を管理するスタッフと、そして現地で開発進行作業を管理するふたつの国の橋渡し役となるエンジニアというそれぞれの国での管理者としてのポジションが必要ですが、オフショア開発を依頼する企業によってはこうしたスタッフも不要で進められるケースもあります。
Androidアプリをオフショア開発する方法
Androidアプリをオフショア開発するための流れはいくつかあります。
まず自社からオフショア開発をしている海外企業に直接コンタクトをとって、依頼をする方法です。この方法は自社と海外企業の間に紹介をしてくれる企業を挟むこともできます。紹介業者を挟んだ方がその分コストはかかってしまいますが、どんなアプリ開発が得意な企業があるのか、また依頼をする際の注意点なども教えてくれることが多く、はじめてオフショア開発を依頼するときにおすすめです。
もうひとつの方法としては、アプリの開発や設計といった作業を日本の企業に依頼する方法です。日本の開発企業でもオフショア開発をおこなっていると公開している企業も多く、その分開発費用を抑えてくれることが可能です。
また、自社が海外の言葉を話せるスタッフや海外の雇用状況に詳しいというスタッフを用意する必要はありません。ただし日本企業が開発に携わっている点も多くあり、直接海外の企業に外注するよりはコストが高くなってしまいます。
最後は、自社の子会社を海外に設置するという方法です。安定して進めることができれば最もコストを抑えることは可能ですが、それまでの準備がどの方法よりも大変です。海外現地での雇用をするための面接であったり求人依頼はもちろん、海外でのオフィスのレンタルであったり、雇用してから教育し開発スタートまでの流れに必要なスタッフを自社ですべて用意しなければいけません。
Androidアプリの開発はオフショア開発として海外の企業に委託をすることで費用を抑えることができ、開発に必要な人材も確保することが可能です。またオフショア開発をする手段もいくつかあり、それぞれ自社で必要な準備やコストなども変わってきます。
ITの人材が不足している日本では、アプリ開発をするだけでも非常に多額のコストが発生してしまいます。そのためITでの開発企業関連ではオフショア開発の方法をとっているケースが多く、日本でアプリ開発をすることを検討した場合、オフショア開発は必ず選択肢にあげるべき手法となっています。
