はじめに
言葉の壁を克服しよう!
まずは英語の習得を目指すべし
オフショア開発で頻発する英熟語5選
効率的なIT英語の勉強法とは?
おわりに
はじめに
海外でのオフショア開発を進める上で大切なのは、どのように現地の開発チームとプロジェクト進行を行っていったらいいのかということです。
当然ですが、現地の人たちは日本語を母国語としていません。ということは、意思の疎通をするために、互いの言語に歩み寄らなければいけないのです。そこを克服することで、コミュニケーションが生まれ、お互いがより親密になり、オフショア開発を成功に導く原動力となるのです。
近年では、オフショア開発の委託先としてインドやベトナムが人気ですが、それらの国ではオフショア開発が盛んなため、当たり前のように英語を話せるエンジニアが多くいます。
その中で、依頼主である日本側が英語を話せないと、コミュニケーションがスムーズにとれず、委託先のエンジニア達のストレスになるだけでなく、効率よくプロジェクトを進めることができません。
ここでは、オフショア開発のために必要なIT英語の勉強法や習得法を説明します。ぜひ、参考にしてください。
言葉の壁を克服しよう!
日本でのシステム開発では、すべて日本語でサービスの企画を立ち上げ、システム要件を考え、仕様書・設計書を作成し、日本語でのテスト結果のレポートを作成します。これが、日本側がオフショア開発について用意する書類一式となります。オフショア開発先を現在メインとなっているベトナムで考えてみましょう。当然現地ではベトナム語が使われています。日本人にとって聞き慣れた英語や中国語と違って全く未知の言語に思うことでしょう。それでも、現地のベトナム人のITエンジニアは母国語の他に、英語でのエンジニア教育を受けていることが多いです。よく教育されているので、反対に日本人のほうがIT英語に対して遅れを取る場面が多いといえます。
オフショア開発において、システム一式を現地のITエンジニアに説明して丸投げにするということはありません。いくらテレビ会議などの遠隔ツールが発達したとはいえ、実際に日本人が現地に常駐し、教えながらコミュニケーションをとり続ける必要があるのです。そのときには当然、現地のITエンジニアから仕様についての質問などもあるでしょう。そのときは、ベトナム語よりも英語で質問を受けることが多いはずです。そうなると、こちらのほうも英語で返さなくてはいかず、必然的にIT英語の習得をしなくてはいけないということです。
また、ベトナムは大の親日国としても知られていて、日本語を勉強しているITエンジニアも多いです。日本語で話しかけてくれるベトナム人も多く、日本語でのコミュニケーションもとれるのですが、プログラム言語自体は英語で書かれていることが多いので、やはりIT英語の取得は必須ということに変わりはないのです。
まずは英語の習得を目指すべし
オフショア開発を依頼する際には、現地に常駐する人材を派遣しなくてはいけません。
そういった人たちは、英語が堪能な人が選ばれることが多いのですが、それ以上にシステムにも精通していなければいけません。多くの企業では、どちらかというとシステムのほうが優先された社員が海外に派遣され、英語の習得が二の次になっていたケースが多いです。日本人は英語が苦手というのを、日本にいるときはどこか遠くで聞いていたことが、現地に入るとその事実を痛感させられることになります。
まずは現地語よりも、スムーズに会話ができるように英語力を上げなければいけません。
また、オフショア開発では、日本と現地の架け橋となるブリッジSEが必ずチームに一人組まれるはずです。しかし、人材派遣サービスで来ている人がほとんどのため、常駐していないことが多々あります。そうなると、そういったブリッジSEに頼ってばかりではいられないので、やはり自力で英語を習得しなくてはいけないのです。
オフショア開発で頻発する英熟語5選
オフショア開発では、日常英会語だけでなく、IT英語の習得が望まれます。というのも、実際にオフショア開発現場にいるわけですから、普通の英会話ではなくIT英語を使ってシステム開発についての仕事の話をしなければいけないからです。
「ただでさえ英会話も自身がないのに、IT英語まで習得するなんて…」と不安に感じている方も多いはずです。
ですが、それほど心配はいりません。
IT英語と言えど、基本の英熟語や単語をいくつか覚えていれば会話は何とかなります!
この章では、オフショア開発の現場で頻発する英熟語を5つ紹介します。
corresponding ~:一致する~を(と)
例文
What are the points we must consider towards corresponding for this problem?
この問題の対応にむけ考慮すべき点は何か。
compared with ~:~と比べて
例文
It costs more, compared with the initial cost.
それだと、初期費用に比べてコストがかかる。
due to~:~が原因で
例文
Due to this method, mistakes happen.
このやり方が原因で、ミスが起きる。
except for~:~以外
例文
Except for your help, we wouldn’t have succeeded in this project.
あなたの助けがなかったら、私たちはこのプロジェクトを成功できなかったでしょう。
How long will it take to ~:~するのにどのくらい時間がかかりますか?
例文
How long do you think it will take you to do that?
それをするのに、どれくらいの時間でできますか?
もちろん知っておいてほしい英熟語はまだあるのですが、実際に仕事上で使う英語の言い回しは思った以上に少ないことがわかってくるのではないでしょうか。オフショア開発で必要な英単語や英熟語は実は思っているよりも多くないのです。
実際にオフショア開発先の場面を想像しながら、効率よく英語を習得していきましょう!
効率的なIT英語の勉強法とは?
学校で習う英語は、実際に英語を使う場面では役に立たないと良く言われます。しかし、文法など基本的な部分を集中して習うので、実際に英語を話す側になると役に立つこと、思い出すことが多いのです。肝心なのは聞き取れないことにあるので、それは自分から率先して「英語耳」にならなくてはいけません。
また、オフショア開発に携わることはなくても、エンジニアであれば英語のドキュメントを読むことは日常的にあるでしょう。また、外国人とのやり取りを英語やメールで行うこともあると思います。予期しない単語が出てくる日常英会話よりも、決まった文章や文法が並ぶIT英語のほうが聞き慣れたフレーズが並びます。基本的なパターンはそれほど多くはないので、そこを突破口にして現地のITエンジニアと仕事の話をすることで、飛躍的にIT英語が上達していくことでしょう。会話ですから、勉強するよりもまず話すことを始めることが大切です。
細かい部分ではブリッジSEに登場してもわらなければいけないところもあります。しかし、ちょっとした仕事の話では、IT英語を駆使することで自分自身の英語を上達することにもつながるのです。もっとも英語で苦労するのは最初のころだけで、オフショア開発を何件もこなすようになると、自然とIT英語が話せるようになるでしょう。
おわりに
オフショア開発となると、現地に派遣された場合、仕事上で否応なくIT英語を使う場面が出てきます。ブリッジSEや通訳を介することもあると思いますが、効率を考えると直接話していくことが大切になります。そのためにも英語力を高めなくてはいけません。経験を積めば自ずと英語力も上がっていくのですが、現場で使うIT英語でしたら、使用するパターンは決まってくるので、英会話に比べて上達も早いです。思った以上に仕事上ではコミュニケーションを取ることが可能です。ぜひ臆せずに、どんどん現地のエンジニアと会話をしてコミュニケーションをとるようにしましょう!